ズ!!とKnightsの未来が怖い
あんスタの話です。
あんスタはアイドル育成ゲームでいくつかのアイドルユニットがあるのですが、私はゲームを始めた当初からKnightsというユニットのファンでした。瀬名泉くんが所属しているユニットです。
リーダーは三年生の月永レオくんです。
三年生:レオ、泉
二年生:凛月、嵐
一年生:司
というメンバー構成です。
話が長くなるのですが……
みんな夢ノ咲学院アイドル科という、アイドル育成に特化した学校に通っています。そしてユニットKnightsも、あくまで学院の中のユニットです。
事務所に所属してデビューしているわけではないので、言ってみればユニットに拘束性はありません。
何よりみんな高校生です。なので卒業後の進路は人それぞれ自由なんです。
そのまま芸能界に進む人も、大学に進学する人も、家業を継ぐ人も、アイドルを辞める人もいます。
そしてあんスタの中では毎年三月、『返礼祭』というイベントが行われます。
卒業していく三年生、お世話になった三年生に感謝を込めて、
「これまでありがとう、先輩方のおかげで僕たちは立派に成長できました。安心してください。これからは僕たちが先輩の想いを継ぎ、ユニットを引き継いでいきます」
みたいな、下級生から三年生へ、“返礼”を行うイベントがあります。そしてそれは年度末に行われるということで、そのユニットの集大成のようなものなんです。
前述したとおり、あんスタのユニットはあくまで学院内のユニットなので、学院の中で継がれていきます。部活みたいな感じで、三年が卒業したり新入生が加入したりで毎年違うメンバーになります。
そして去年2019年の三月に、Knightsの返礼祭が行われました。
その返礼祭が凄まじくて……メインライターあきらさん、今年のノーベル文学賞……ついでに平和賞……という具合だったんですよ。本当に凄かった。
そしてそのイベントで決定しました。リーダーがレオくんから一年生の司くんに代替わりすることが。
ちなみにKnightsのリーダーは“王”と呼ばれます。元々リーダーのレオくんの呼称が“王さま”だったのですが、王さま=レオくん=リーダーだったことから、Knightsのリーダーを王さまと呼ぶようになりました。
Knightsは騎士道ユニットなので、その他の騎士を率いる“王”ということです。
私はこれまで、“五人のKnights”しか知らなかったし、“レオくんが王さまのKnights”しか知らなかった。だけど卒業していく以上、王さまが変わってしまうのは仕方ないことだってわかってた。それを継ぐのは司くんしかいないってことも理解してた。そして何より『返礼祭』で全て納得がいく素晴らしいストーリーが用意されてたから、全部受け止めて抱きしめてた。
(いや正直レオと泉の同棲とか……体調崩してたけどまあいいんだそれは)
ですがその全部が耐えられなくなる理由ができた。
「あんさんぶるスターズ!」がこの度バージョンアップ(?)して「あんさんぶるスターズ!!」になり、未来に進むと言い出した。
これまでのあんスタのストーリーはループもので、ずっと同じ“一年”を繰り返すようになってました。そのため、三月に行われる返礼祭が終わって四月が来ると全てがリセットされ、また一から積み重ねていく彼らを見れる、という仕組みです。
私の好きな羽風薫くんは、この“一年”で素晴らしい変化を遂げたキャラクターの一人なのですが、例えば四月の彼はアイドル活動に非積極的で女の子と遊んでばかりなのに、三月の『返礼祭』では、相棒の朔間零さんと共にアイドルを続ける決意を見せてくれるんです。その後、また四月になったらやる気のない薫くんに戻ってるんだけど、私たちは知っている、彼がアイドルになることを。そういう感じ。
同じ“一年”を毎年ループし続けるので、これまで彼らはずっと夢ノ咲学院に閉じ込められてた。
ところが、この度のアップデートでいつもの四月に戻らず、そのまま新しい四月を迎えることになった。未来に進むことになった。つまり、朔間零さんと一緒に芸能界で躍進する(想像です)薫くんを見れるということ。
つまり、王さまが司くんのKnightsを見せられるということ。
ここでまず、話が違えな……と頭を抱えることになる。
レオと泉が卒業することもKnightsとして活動しなくなることも、返礼祭で理解した。そしてそれは仕方なかった。Knightsは夢ノ咲学院の中のユニットだから、二人が加わるとしてもOBという形にしかならない。仕方ない。仕方ない。
レオと泉がいないKnights、新一年を加えた新しいKnights、五人じゃないKnights、仕方ない。仕方ない。
そうやって言い聞かせて、なんとか飲み込もうとしてた。
それに、Knightsの返礼祭で司くんは話してくれた。
「先輩たちと過ごしたこの一年間、幸せだった」って。
司くんなら、きっと次の一年でも幸せを見つけられる。夢ノ咲学院の強豪ユニット、Knightsの王として、新しいメンバーと初めての経験をたくさんして、また新しい幸せを見つけられる。その司くんを応援したいって思ってた。
五人じゃないKnightsでも見ていたいって、きっと司くんはファンをがっかりさせないからって信じてた。
ところが、公式より情報が小出しされるにつれてその様相が違っていることに気づく。
Knightsだけでなく、他のどのユニットもメンバーが変わることのないまま、外部の事務所(全部で四つの事務所に分かれます。説明端折る)にそれぞれ所属し、アイドル活動を続けると。
えっ?
何で?
『オペレッタ』(初めて公開された未来軸のストーリー)を読む限り、二年生になってKnightsの王になり、張り切った司くんが新一年生を大量獲得しているように見えたのですが………
一年生はどこに?
そこで気づいた。
どうやら外部事務所に所属し、アイドル活動をするKnightsは、五人のKnights。
夢ノ咲学院の中のKnightsは、司がリーダーで新一年生を加えたKnights。
つまりKnightsが事実上二つある。このむちゃくちゃな設定に。
じゃあ五人のKnightsのリーダーは誰なんだ?
ずっと吐きそうだった。
そして、去年の十月に公式ページが更新されました。
恐る恐る見てみるとさ………
こうなってた
駅のホームでガチ泣きして一緒にいた友達に心配された、迷惑かけてごめんね……
その友達は最近あんスタを始めてくれた子で、Knightsの事情も知ってた。その子は言葉を選びながら、「私はKnightsと出会ったばかりだから色々言えないけど、でも今後も五人で活動してくれるの嬉しいって思っちゃうな」と言ってくれた。
それはね、もちろんそう。
レオと泉が卒業してアイドルをやめたら、二度と五人のKnightsは見れなかった。これからも五人でアイドルでいてくれるのが嬉しい。それはもちろんそう。
でも五人のKnightsであっても、これまでのKnightsと全然違う。私が好きなKnightsとは違う。
そして何が一番悲しいって、もしかしたら司くんは今後の夢ノ咲での二年間で、これまでの一年間以上に素晴らしい経験を、司くんはするかもしれない。もしかしたら、これから一緒にアイドルをやっていきたいと思えるような人にも出会うかもしれない(吐きそうですが…)
なのに外部事務所に所属してアイドル活動をすることで、その新しいメンバーとの経験や可能性が全部なかったことになる。
なぜなら卒業後の未来は五人のKnightsであることが、既に決まっているので。
この先どんな経験をしても、どんなに貴い出会いがあっても、それは全部一時的なもので本命は五人のKnightsです!ってことだ。そんな悲しいことある?
これからの司の二年間の可能性が全部消えてしまったのが寂しい。今後の夢ノ咲での日々が腰掛けなのがすごくすごく寂しい。
司のことを何だと思ってるんだ
重ねて言うと、私が耐えられないのは、「司がKnightsのリーダーであること」では無いんです。
そもそもKnightsは、Knightsだけじゃなくてあんスタ内のユニットは、学院内部で完結したユニットのはずだった。もちろん自分たちで新しいユニットを作って、外部の事務所に所属して、芸能活動をする手もあるし、事実そういうユニットもある(Switchとか)
でもKnightsは違った。卒業していくレオの代わりを継げる王が必要。そのための返礼祭だった。そのための、レオから司への王位継承だった。
外部の事務所に所属して今後も五人でKnightsとして活動するなら、あの返礼祭は何だったんですか……?
Knightsの『返礼祭』が開催されていた十一日もの間、とてもしんどかった。
プロコのストーリーすら読まないようにしながらひたすら走ってた。
そもそもストーリーが全部公開されたのも最終日だったから、やきもきしてたのは私だけじゃなくてKnightsのファンはみんなしんどかった時期だと思う。(ボーダー的な意味でも)
レオくんがアイドルやめるかもしれない、泉がアイドルやめるかもしれない、もうこれで本当に全部おしまいなんだ、私が好きなアイドルがいなくなってしまうって毎日つらくてマグカップの縁を噛んで耐えてた。
だから最終日にストーリーを全部読んで救われたんだ。
たくさんつらいことがあったのにレオくんは今でもアイドルを好きでいてくれること、泉がアイドルとしての自分を愛してるって言ってくれたこともうれしかった。凛月がみんなと歌って踊って笑って生きたいって言ってくれたことも全部うれしかった。
ずっと彼らを好きでいてよかった、ここまで連れてきてくれてありがとう、ファンでいさせてくれてありがとうって思ってた。
だから今公式がしていることは、それを無碍にする行為だと思う。
そう考えるととても悲しい。
しかもさらに耐え難いことに
未来編の五人の立ち絵でも、ずっとレオくんがセンターなんです。
この並びはKnightsの定まった布陣なので夢ノ咲時代からずっとこう。
でも王さまは変わったはず。リーダーは変わったはず。なのに司くんはずっと端っこ。
何故?
司はKnightsのリーダーなのに、そうだって公式が言ってるのに、なのにいつまでもセンターには立てないのか?
レオくんがセンターなのが不満なわけじゃない、できることならセンターも王さまもレオくんのKnightsをずっと見ていたい。だけどあの返礼祭を見せられた以上、それは叶わない。理解している。
それなら司を名実共に王の座に就かせてやってくれ。
”Knightsの王”を形式的なものにしないでくれ。それにどれだけの思い入れがあると思ってるんだ。もっと真剣に考えてくれ。
代替わりが必要なユニットはKnightsだけじゃない。
流星隊もそう。流星隊こそ、学院最古のユニットとして何度もリーダーの引き継ぎが行われてきた。リーダーの「赤」は、千秋から鉄虎に引き継がれたはずだった。
それなのに、未来編で流星隊のリーダーは千秋のまま。
辻褄合わせるなら流星隊のリーダーだって変わるべきではないか(変わってほしいわけではない)、変わらなくても済むなら、じゃあ何故Knightsは、Knightsだけは形を変えなければならなかったのか
この中途半端なザマに辟易する。
こんな言い方はするべきでないと思いますが、返礼祭が終わってから、私がどれだけ時間をかけて必死に落としどころをつけてきたか、どれだけ五人の、Knightsの未来を考えてきたか
公式はきちんとKnightsとKnightsのファンのことを考えてくれてる?
この前ちょっと話題になってたツイートを引用するね。
サムネイルみんなリーダーの中で、ラビは臨時リーダーの友也がサムネなのがなずな流で好きなんだよな…… pic.twitter.com/EHzxWaB0Bx
— pen lose (@LosePen) 2020年1月12日
アップデート後の『あんさんぶるスターズ!!』のショートMV。
サムネイルみんなリーダーだって。Knights、レオくんだね。
ズ!!のサムネ、Knightsレオだったのが司に変わってるのに気づいてハチャメチャに泣いてる。 pic.twitter.com/LqCKSuqzoh
— 響 (@Tsukasa_SoO) 2020年1月14日
でも二日後には司に変更されてた。しれっと。
これで分かるよね。
どうやら公式にとってはKnightsの王がレオでも司でもどっちでもいいらしい。
サムネがレオであること、司であること、Knightsの王がレオであること、司であること、特に意味はないらしい。
自分の大切なものが尊重されてない世界、ふつうに死にてえ。
アップデート後のあんスタへの不信感がどんどん強まる。
私の好きなあの子たちがちゃんと大事にされてるのか分からない。
私は、EP:LINK(二番目に公開された未来軸のストーリー)でなずなの騒動に関して、「ファンが過剰に不安がっただけ」って真に言わせたことを忘れないしずっと根に持つ。
説明(三年生の仁兎なずなくんは卒業後、アイドル活動を休止して大学に進学する予定でした。2018年に開催された『返礼祭』でそれが明らかになってました。だけど新章ではちゃんとアイドルやってます。齟齬)
なずながアイドルじゃなくなるという事実をなかったことにするために、真にこんな発言をさせた。
あのストーリーで、Rabit*sの返礼祭であんスタをやめてしまったRabit*sのファンを何人も見た。そのくせ「そんなに深刻な話じゃない、ファンが騒いだだけ」って真に言わせた。
過去のストーリーと新章とのギャップの尻拭いを真にさせたことも、あまつさえファンのせいにしたことも忘れない。
ひょっとするとこの先、私の好きな子たちがそのやり玉にあげられる可能性だってゼロではない。
公式はキャラのことを個人とは思ってくれてないみたいだから。
どうしたらいいのか分からない。
よく「公式に不満を持ち始めたら、それは公式のターゲットから外れてるってことだから潔くコンテンツを降りろ」みたいな文言が広まってるけど、そういうことなんだろうか。私はもうターゲットから外れてしまったんだろうか。
でも何をされても黙って耐えて、限界が来たら去るべきってあんまりじゃない?
降りることはできない。だってあんスタが今の私の拠り所だから。
でもこの先Knightsがどうなっていくのか見るのが怖い。
どうしたらいいのか分からない。好きだったものを好きじゃなくなる日が来るのが怖い。好きなうちに去るべきなんだろうか。
『あんさんぶるスターズ!!』がどういうつもりか分からないけど、「司が王のKnights」へのけじめもつけられないなら一緒にいられない。ずっとあんスタが死ぬときは一緒に死ぬって思ってたけど、そんな覚悟なら心中はできない……
私が死ぬかあんスタが死ぬか。でもあんスタには私より長生きしてほしい。
答えは決まってる。